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【夢の中で世界を救っちゃった?】『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』感想

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昼寝してたら世界を救っちゃった?

 

アニメ映画化で話題の『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』の原作小説を読みました。

表紙はラノベ調、というよりは映画のイラストそのものを起用しているみたいです。ラノベというよりは正統派のアニメ原作といった印象です。

 

 

 

内容紹介

昼寝が得意な女子高生の森川ココネは最近、同じ夢ばかり見ていた。
時は2020年、東京オリンピックの3日前。岡山でともに暮らす父親が、突然警察に東京へ連行される。
ココネは父を助けようと、幼なじみのモリオと東京に向かうが、その道中は夢の世界とリアルをまたいだ不思議な旅となる。
それは彼女にとって、“知らないワタシ”を見つける旅でもあった。
アニメーション映画『ひるね姫』の、神山健治監督自らによる原作小説。

 

著者について

●神山 健治:1966年埼玉県生まれ。アニメーション監督、脚本家、株式会社クラフター代表取締役共同CEO。『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズ、『精霊の守り人』、『東のエデン』などの作品を手がける。他の小説作品に『小説 東のエデン』、『小説 東のエデン 劇場版』など。

 

舞台は2020年。未来の東京オリンピック開催に向けて、日本中が沸き立っていました。

注目なのは、現在話題の自動運転カーとかVRとかが、普段の生活に馴染んでいること。

 

主人公の父・モモタローは車屋を営んでいて、お年寄りの軽自動車に自動運転システムを搭載されるなど、地味だけどかなりすごい技術を持った技士でした。

ある日、何の容疑かも分からぬまま、警察にモモタローは連れられていってしまいます。

 

なぜ父親は連れ去られたのか。事件を解く鍵は、幼いころに亡くした母親が関係していました。

 

現実と夢の二つの世界

物語は現実世界と主人公・ココネが眠った世界の二つの世界を行き来します。

夢で起こったことが現実で起こったり、現実で起こったことが夢で起こったり、読んでいても「あれ、いま現実だっけ?夢だっけ?」と不思議な感じになりました。

 

2020年が舞台ということで、登場するアイテムもいま風です。

中でも今回の重要なアイテムが「タブレット」というのも、ある意味で斬新でした。

そのタブレットを狙って、悪党どもがやってくるわけです。

 

テーマは「家族」

物語のテーマとしては「家族」だったと思います。

妻を亡くした夫として、母を亡くした子として、娘を亡くした父として。それぞれが悲しい出来事をいままでなかったかのように振舞って生きてきました。

しかしタブレットを手に入れようとする悪党をきっかけに、バラバラになっていた家族がひとつになろうとするシーンがぐっときます。

 

特に近くにいたのだけれど、遠くにいた存在として、モモタローとココネが近づこうとするラストシーンは見所だと思います。

 

シンプルに読める作品

全体的にアニメ調だったなぁというのが感想です。

もともと映画を意識して書かれた作品ではないのでしょうか。

あと演出にしてもそうですが、大人というよりは子どもや低年齢層を意識した作品あると思います。

ゆえに喜怒哀楽などはシンプルに伝わってきますし、いい意味で深く考えなくても読める作品だったといえるでしょう。

 

時代設定についてですが、これは遠くない未来を指していて、「もしかしたら2020年は自動運転ができるているのかも」など、そういった時代描写も意識していると思います。

 

どっちの世界だっけ?

現実世界と夢の世界が交互に入れ替わって物語は進行します。

文章で読み進めると、「あれ、今どっちだっけ?」と分からなくなってしまい、ページをめくる手がストップしたこともありました。

文章だけで二つの世界を現すのは(もしくは読み進めるのは)難しかったと思います。

これはぜひ映画で、映像化されたものを観ることで、脳内補完しやすいのではないかなと思います。

 

「デイ・ドリーム・ビリーバー」が素晴らしい


高畑充希が歌う「デイ・ドリーム・ビリーバー」PV映像/映画『ひるね姫』主題歌

原作小説とはあまり関係ないのですが、高畑充希さんが歌う「デイ・ドリーム・ビリーバー」が素晴らしい。映画予告ともしっかりマッチしていますし、なにより歌声が素敵です。

「デイ・ドリーム・ビリーバー」といえばセブンイレブンのCMで有名ですが、これからは「ひるね姫」の主題歌としても一目置かれそうですね。

 

まとめ

アニメ映画原作として、さっと読める作品ではないでしょうか。深く考えず、アニメの感じを楽しむには十分だと思います。現実と夢の二つの世界を行き来する描き方は、ありきたりな設定かと思いきや、そこに描かれる家族愛にぐっと引き込まれるでしょう。

 

映画化で気になったという人や映画を観た人でも楽しんで読める作品だと思います。

それではまた!