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【20代全員のトラウマドラマの原作】『六番目の小夜子』感想

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156回直木三十五賞を受賞した『蜜蜂と遠雷』がなにかと話題です。書店に向かえば毎日平積みされているので、いつか読もうと思っていました。最近kindleで半額セールをしていたのを機に思い切って購入。いま全体の約20%を読み終えました。読了後はしっかりレビューしていこうと思ってます。

 

さて恩田陸先生のデビュー作。20代であれば目にしたことのあるタイトルかもしれません。『六番目の小夜子』を読みました。

 

 

 

 

 

内容紹介

津村沙世子――とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。学園生活、友情、恋愛。やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包みこんだ、伝説のデビュー作。

 

著者について

恩田/陸
1964(昭和39)年、宮城県生れ。早稲田大学卒。’92(平成4)年、日本ファンタジーノベルズ大賞の最終候補となった『六番目の小夜子』でデビュー。ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。著書に、『球形の季節』『三月は深き紅の淵を』『光の帝国 常野物語』『ライオンハート』などがある

 

懐かしいNHKドラマ

二十代の僕がNHKのドラマ版の放送を見ていたのは、いまから約17年ほど前になります。ドラマの内容よりもオープニング曲があまりにも怖すぎて、それがいまでもトラウマだったりします。そのころ僕は小学校低学年で、怖い話はめっぽう苦手なタイプでした。毎週土曜の18時に放送されていたこのドラマは「絶対に見ない」と心に決めていたものです。

触れず近寄らずで過ごした20数年の時を経て、『蜜蜂と遠雷』が直木賞を受賞し話題となったいま、「サヨコ」の扉を開けた、という感じです。

 

ちなみにキャストは鈴木杏栗山千明山田孝之など。振り返れば超豪華スタッフ目白押しで放送されていたようです。いまとなってはみんな美男美女の大人ですが、YouTubeなどで見返すと幼くて可愛いらしい。

 

ストーリー

シンプルにストーリーをいうと、学園ミステリーもしくはホラーです。

学校の七不思議を題材にした作品ともいえるかもしれません。

 

この伝統にはいくつかのルールがあります。そもそも「サヨコ伝説」とはなんなのか。

 

「一、サヨコは赤い花を活ける」。

サヨコに選ばれた生徒には、ある日ポストに小さな鍵が送られてくる。 その生徒は始業式の朝、鍵で北校舎の決まった棚にしまってある花瓶を出し、「赤い花」を決まった場所に活けなければならない。

「二、サヨコはサヨコを演じる」。

鍵と同封されてくる「台本」で、文化祭初日、全校生徒の眼前でサヨコの芝居を上演しなければならない。

「三、サヨコはサヨコを指名する」。

サヨコになった生徒は卒業する時、誰かにあてて密かに鍵を送らなければならない。送られた相手が三年後のサヨコとなり、また三年後…というように言い伝えは継承され続けていた。

 

(引用:六番目の小夜子 - ドラマ詳細データ - ◇テレビドラマデータベース◇

 

この意味不明な伝統は、教師が先導して生徒に行わせているわけではないのが、非常に不気味さをかもし出します。誰がなんの意図があって始めたのかわからないこの伝統。(僅かではあるが)犠牲者を出しながらも、秘密裏に、しかし着実に進められていたこの「計画」。

「六番目」というのは文字通り、「サヨコ」という演劇をするのが「六回目」というです。

 

その六回目の年に、美人でユーモアのある少女、なのだけれどどこか(読み手に与える)不気味さを兼ね備えた転校生「津村小夜子」がやってきます。

彼女の周りでは不思議な出来事が起こります。

あるとき津村小夜子が不良少年たちに襲われそうになったとき、草むらから狂犬たちが少年たち噛みつきにかかります。腕がちぎれそうになるほど、少年たちは犬にやられてしまうのですが、一方の小夜子は別の場所で気絶していたなど。

 

しかし物語を読み進めていくと、この「津村小夜子」には特殊な力はないことがわかります。では彼女の周りで起こった不可解な出来事はなんだったのか?謎が謎を呼ぶ展開となるのです。

  

サヨコの見どころ

物語の一番の盛り上がりはやはりなんといっても「六番目の小夜子」の演劇シーン。全校生徒がルール(誰が何の意図があって計画したものかは不明)に従い、台詞を読み上げるシーン。読み進めるごとに雰囲気は暗く、不気味になってゆき、読んでいくうちに胸がざわざわしました。読んでいて「怖い!...でも読み進めなくては」という複雑な気持ちになったのは、この本が初めてでした。

 

 

最後まで「サヨコ」とはなんだったのかは不明のまま。謎を解いたり、詳しいことは述べられず物語は終了します。それが良くもあり、「もう少し書いて欲しかった」という思いを引き立たせる要因であったりもします。

しかし謎は謎のままで終わった方が、この「六番目の小夜子」という作品のイメージを崩

 

僕のトラウマを「面白い!」に変えてくれた作品になりました(笑)

本当にドラマのオープニングは怖かった。

 

それではまた!

 

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