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【星野源の変態エッセイ】『蘇える変態』感想

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星野源が好きだ。

 

それは話題の『逃げ恥』の影響もあるだろうし、妻がもともと好きだったというのもあるだろう。しかしそれ以上に僕が星野源という人物に惹かれたのは、やはりその人柄。自分を極限までさらけ出している姿にどうしたって共感してしまう。気がつけばYouTubeで彼の出演番組を検索していたりもする。いま気になる男No.1だ。

 

彼のエッセイ『蘇える変態』は彼の「変態」の部分を隠すことなく晒してあるし、彼にとっての地獄がそこにはありました。

個人的には前作の『そして生活はつづく』を読んでから『蘇える変態』を読んでほしいと思います。

 

 

 

前半部分はやはりいつもの星野源。オタク心をくすぐる彼の日常が描かれています。30歳を過ぎているのに『らき☆すた』好きとか最高かよ。街で見かけたらぜひアニメ談義に一華咲かせたいと思う今日この頃。あぁ、星野源に会いたい。

 

無理に周りの一般的な趣味に合わせて知ったかぶりをし、友達としてふるまった。しかしそのうちの幾つかは本当に好きなものとなり自分の中に残った。得たものがなかったわけではないが、その時私は本心とは違う「曲がった考え」をしていた。好きなものを好きだと真っすぐ言える友達を見た時、その趣味が一般的でないと馬鹿にした。

 

思春期の頃の感情を細かく書かれていることに、毎度のことながら感心してしまう。オタクが、アニメがまだ一般的に「認められていない」とき。友達間では昨日みたドラマの話題で持ちきりだった。アニメを見ている人はほんの一握りで、教室という小さな箱でアニメの話してしまうと「オタク」と呼ばれ、小さな箱から追い出されるような。だから当時はみんなと同じが正しくて、みんなと同じでないと学校にはいられないんだと思っていました。

いまは、本当にいい時代になった。アニメも認められて一般的になったし、キャラクターが市民権を得る時代にもなりました。それでも時々、人は「オタク」や「人と違う人」を追い出そうとしてしまう。これって小・中学生で身についた日本人の悪い習慣だよなと思いました。

 

このエッセイを読んでいると星野源を身近に感じることができるからとても好きだ。30過ぎのおっさんを可愛いとも思ってしまう。AV女優や下ネタの話が出てくるたびに「ハラショー」と熱い抱擁を交わしたくもなる。

 

ダイレクトに「AV女優」という話のタイトルがあったが、124,125ページが真っ黒なページが続いていた。文庫本でまさか「賢者タイム」を表現する方法しやがった...!!

 

星野源は時に小動物のように見捨てることのできない愛らしさがあり、下ネタの素晴らしさを分かち合える同志であり、身内のおじさん的な存在であるんだと僕は思う。

 

 

「一部の人だけ聴いてくれればいい」なんてツマラナイことは死んでも言わん。「どんな方法でもいいから売れたい」なんて恥ずかしいことは死んでも思わん。自分が面白いと思ったことを満足いくまで探りながら、できるだけたくさんの人に聴いてもらえるように努力する。それが我が地獄における、真っ当な生きる道だ。生きるとは、限界超え続けることであり、生きるとは、死ぬまで諦めないことである。

 

身近に感じるからこそ、こういう芯の通った彼の哲学は心に響く。

なんにせよ彼は彼自身を隠すことはしていなんだなぁと思いました。全てをさらけ出してくれるからこそ、彼を知った気になってしまう。だから身近に感じることが出来て、好きになってしまうんだなぁ。

 

 

後半のくも膜下出血以降の話は、とにかく壮絶な闘病生活が描かれていて、読んでいてこっちの頭が痛くなるような、本当に苦しみとの闘いだったんだなと思いました。まるで身内の人が倒れてしまったような、感情移入をし過ぎてもはやそこまで入り込んでしまいました。

 

「なあ源」

「はい」

「これから俺モントリオールに行くんや、映画の仕事でな」

「そうなんですか」

「生きとればな、俺みたいにおもろい仕事できるわ」

「はい」

「しっかり治して来いや」

 

鶴瓶師匠のイケメンぶりに全俺が涙を流した。

前半クスリと笑わせておいて、後半思いっきり泣かしにきている。

ずるい...ほんとうにずるい...。

 

まとめ

エッセイを読むごとに人柄を知ることができて、彼の音楽ももっと深く知りたいと思うようになりました。「地獄でなぜ悪い」のPVがなぜアニメなのか。ラストシーンで病室が映され、患者姿の彼が震える手でピースサインをしているのはなぜなのか。

 

とにかく星野源を知りたいなら『蘇える変態』を読むべし。

それではまた!

 


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