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【不倫する人のキモチがわかる本】『ミルキー』感想

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どーも、走るとり(@hashirutori00)です。

今年の流行語の候補に「センテンススプリング」が挙がっているそうで、2016年のホットキーワードはずばり「不倫」だと踏んでいます。ドラマや映画、バラエティを見ていても、不倫を題材にしたものがとにかく多かった。

友人にも不倫をしている、と公言しているほどに(個人的にやめておけと強く説いたがダメでした)身近にもそういった関係を持つ人は多いんだなと感じています。もはや不倫は文化、ではなくファッションになっているのかもしれません。

今回読んだ本も、林真理子先生の作品で、タイトルは『ミルキー』。ドロッドロの不倫劇のはじまりはじまり。

 

 

内容紹介

女の秘密がぎっしり詰まった12本の絶品短篇集
美しく、いやらしく――
恋とセックスのためなら女はどこまでもずるくなる

《人妻とのつき合いは、いろいろな味をそのつど男に与える》。産休明けで諸橋陽子が職場復帰した。広告代理店に勤める奥村裕一は、妊娠前の陽子と数回関係をもっていた。子どもを産んで、以前より美しくなった彼女を、裕一は誘うが……。表題作「ミルキー」を含む、女の秘密がぎっしり詰まった12作の短篇集。

 

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表題の「ミルキー」ってそういう意味だったんだ、と読み終わった後にはクスッと笑ってしまいました。もちろんブラックジョークです。

女の妬みや怒りを上手に描いてくれた作品で、男の僕が読んでも面白いなと思いました。

 

著者について

林/真理子
1954年4月、山梨県生まれ。日大芸術学部卒業。コピーライターとして活躍ののち、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーに。『最終便に間に合えば』『京都まで』で直木賞、『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、『みんなの秘密』で吉川英治文学賞を受賞。

 

不倫する理由がわかる本

不倫なんてとんでもない。誰がどう考えたら結婚した人間が他人と寝ることがあるんだ。

世の中のほとんどの人は不倫はあり得ない、最低の行為だと認識しているはずです。不倫は重罪で、罪を犯した人間はもはや人ではない。脳みそが頭ではなく股間にあるただのサル。その罪は山より高く、谷よりも深いぞ...的な。

 

それでも不倫をする人たちには、やはり当事者なりに理由があるのです。

日常生活で夫に満たされないから他の男性に手を出してしまうとか。妊娠をきっかけにどんどんおばさん化する妻に魅力を感じず、つい他の女性に手を出してしまうとか。

つまりは不足感を満たすために不倫は存在するんですね。

 

不足感なんてのは誰しもが抱く気持ちなので、ドラマ『昼顔』が大ヒットしたのも、視聴者の共感を得たに他ならぬことでしょう。

 

『ミルキー』を読み進めていくと、なるほど人はこうして不倫の泥沼にハマっていくんだなと理解することができました。林先生の女性に対しての洞察力で、人間臭さが見事にリアルに描かれています。

 

不倫をしたことのない僕でも不倫をする人の気持ちが少し理解できる。

『ミルキー』はそんな不倫に対しての甘い香りが漂う、同時にその世界には絶対に足を踏み入れてはいけないというホラー要素も含まれています。

 

離婚と不倫

まぁードロドロした物語が12本も収録されているので、読んでいくと胃がずーんと重たくなるような、後味の悪さが残ります。

 

不倫だけではなく、離婚についても書かれています。

夫婦円満に思っているのは、実は夫だけだった、なんてこともありますよね?(たぶん)で、そんな夫に限って離婚は絶対にあり得ないと考えている。

今でこそ離婚に対してそんなに悪いイメージはありませんが、人によっては離婚=悪と決めつけている人もいますね。

 

「とにかく離婚はしたくないんだ」

保守的に生きることの圧倒的な強さに、抗するものは何もないという感じであった。まだ若かった陽子は、その強さにひきずられ、説得されたようなところがある。

 

 『ドミノ倒し』という物語で、「離婚は今どき普通のこと」という妻のことを「特殊な人間」と非難するところがあります。夫は結婚という形式的な絆さえあれば、どんな困難も乗り越えられるだろうと踏んでいる古いタイプの人間です。

 

ふとしたきっかけで夫婦はよく衝突するようになるのですが...

 

夫の罵詈雑言に耐えることが出来たのも、おそらく自分に後ろめたいところがあったからに違いない。この「後ろめたい心」というのは、なんと大切なものだろうかと、ふと陽子は思うことがある。夫婦の間で、何のやましさもないというのは、本当にいいことなのか。清廉潔白で何も自分に非がないと考えている人間は、たえず大声で相手の非を口にする、その責め方に情け容赦もないのだ。

六年前のたったひとつの「後ろめたさ」。自分はこのことによって、どれほど多くの夫婦の危機を乗り越えられたことだろう。

 

妻は実は不倫していたー!なんて恐ろしい...。

 

不倫のメリットとはずばり「後ろめたさ」。相手に申し訳ないという気持ちがあるからこそ、苦労も乗り越えられる、生活にもメリハリが効いてくる。不倫しているから結婚生活を保てるなんて、そんな怖いことあるんかいな...。

 

まとめ

本当の幸せとは何らかの問題の上で成り立っているんではないかと、そう思わざるを得ない作品でしたね。良い悪いはさておいて、人が不倫をする理由が何となく理解できました。そして不倫はすぐそばにあるんだなぁーと。

リアルにドロドロに描かれている作品です。

夫・妻、恋人の仕草や動作を気になってしまうこと間違いないです(笑)

 

それではまた!