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話題の『セカネコ』を読んでみた感想

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世界から猫が消えたなら (小学館文庫)

映画化されて話題のセカネコを読みました。タイトルからすると、「ある日猫が世界から消えてしまい人々は悲しみにつつまれる」みたいな物語と想像してしまいますが、原作は全く違います。

簡単なあらすじ

30歳郵便配達員の男性が主人公。ある日ガンに侵され、余命あとわずかとの申告を受けます。そこに悪魔がやってきて、主人公の大切なものを世界から一つ消す代わりに、寿命を1日伸ばすという取引を結ぶように迫られます。命の期限を延ばす代わりに世界からなくなっていく物たち。過去の経験を振り返りながら、自分にとって大切なものとは何かを考えさせる物語となっています。
 

本当に大切なものってなんだろう

命よりも大切なものはない。言葉ではそう言い切れるでしょう。命がなければこの世に存在することはできませんから。
 
主人公が死刑宣告を受けてからの一週間を描いたのがこの作品の物語。悪魔との取引で最初は世界から「電話」が消えて行きました。スマホ中毒が問題視されている現代で、電話やケータイ世界でなくてもいいのでは?と考えた主人公は自分の命と引き換えに世界から電話を消すことを決めました。
自然と世界から消えてしまった電話、街ではスマホをいじる人たちはいなくなり、新聞や読書に勤しんでいる。
 
しかし電話を失ってから気づく、大切な人にすぐ気持ちを伝える手段がなくなってしまったことを。
その後も世界から「時計」や「映画」がなくなり、主人公の余命は伸びていきます。しかし失ってみて初めてわかる大切さに同時に気づいていくのでした。
 

失ってから初めてその大切さに気づくもの

物語のメインは主人公の母親が過去に病気で亡くなってしまい、自分も同じく病に倒れようとしている時に、自分にとっての本当の大切なものは何かを振り返ることにあります。
 
人は失ってからでしか大切さに気づけません。
恋人に別れを告げられた時、ものが壊れてしまった時、親を亡くしてしまったとき。
僕も過去に失恋を経験したことがありますが、あれは結構辛い。付き合ってるときは失うこと想像なんて出来ませんが、いざ別れて明日から他人になったときのあの瞬間は、いま思い返してもなんとも不気味に思えます。
今までそこにあったものが不意になくなってしまったとき。何とも言えない悲しみに襲われます。そして過ごしてきた時間にどんな意味があったのだろうかと思い返すことがあると思います。
 

余命宣告をされたなら

死ぬまでにしたいことをやってから死のう。冒頭で主人公は思い立つわけですが、最終的に自分にとっての大切なものはなんだったのかに気づきます。余命宣告+世界から大切なものが消えていくことを経験し、自分にとっての幸せに気づく。
物語はSFチックですが、とても身近なものを感じました。
「何かを得るためには何かを失わなくてはならない。」を体現した作品であり、自分の経験などに重ねて読めた本でした。
 
映画も気になるところですね。本を読む限りは宮崎あおい(元カノ)はちょい役でしたが、映画ではラブストーリー面は結構強めかもしれません。
 

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